山上の垂訓(説教) は新約聖書の中の有名な場面で、
そこに出てくるイエスの言葉です。
(マタイによる福音書 5-13〜16)
そして「地の塩」この言葉を聞いたことがあると思
います。でも日本人にはよく意味がわからないかも
しれません。
多くの食物はじきに腐り変質して食べられなくな
ります。でもその中にあって「塩」だけは変質しま
せん。そのためキリスト教の世界では塩が不変
なもの、永久に変わらぬ神の不変性を表しています。
このことの理解は大切です。
「あなた方は地の塩である」 という言葉は「あな
たがたの信仰は変わらないものである」という言葉
になります。
「天の塩」は「天において永遠にかわることのない
神」を表し、「地の塩は、永遠の信仰をもつ人」と
いうことになります。
この言葉はたいそうな褒め言葉といえます。
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ご存じですか レオナルド・ダ・ヴィンチ の「最後の晩餐」
の中でユダが塩入れを右手で倒しています。神に対
する裏切りがこんな形で小さく表現されています。
参考:ピエール・ラズロ『塩の博物誌』p197 東京書籍
あわせて理解いただきたいのは「種なしパン」。
これはイースト菌などの酵母を使わないで作るので
発酵させずペチャとした食べ物です。
ふっくらと変化させたりすることがないこと、塩と
同様に変質しにくい食べ物なのです。すなわち神性
な食べ物である聖体と呼ばれるパンが発酵させない
パンなのです。
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