レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」
この絵はミラノの修道院の食堂の壁画として描
かれたもので、ある位置から見ると、絵画の天井
の線と実際の天井とがつながるようになっていま
す。ところが中央下部が台所に出入りするため空
けられてしまったり、ナポレオン時代には食堂が
馬小屋として使われたり、さらに第二次大戦では
建物が破壊され、絵は3年間も屋根がないところ
におかれていたりしました。損傷が激しいのです。
(2)(3) の写真はハルピンの聖ソフィア大聖堂
にあるレプリカ(複製)です。
さて、この中でキリストを裏切ったユダはどこ
にいるか分かりますか。他の「最後の晩餐」で描
かれているユダは、後光がなかったり、テーブル
のこちら側に一人いたりするのですが、ここでは
キリストから身をそらすようにし表情などわかり
にくい姿でキリストの左3人目に描かれています。
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(3) の画像は右からヨハネ、ペトロ、ユダ、ア
ンデレです。
ヨハネは映画『ダ・ヴィンチ・コード』の影
響で女性と見られがちですが、中性的な顔立ち
は、この作品に限らずレオナルドによく見られ
る画風です。
ユダは絵画の損傷のためわかりにくいのです
が、銀貨三十枚の入った袋を手にしているとさ
れています。見えるでしょうか。
またユダの背後にはナイフを持った手が描か
れています。これはペトロの右手と見られてい
ますが、残念ながらはっきりとはしません。
「この手をこの向きに出せる人物はおらず、こ
の手の持ち主は謎である」という説もあります。
資料:「Wikipedia 最後の晩餐」より引用
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